就農のきっかけ
「牛」を育てる家から「苗・野菜」を作る家に嫁いで
「牛」を育てる家から「苗・野菜」を作る家に嫁いで結婚を機に、夫の家業である農業に携わるようになりました。実家は酪農を営んでいるので農作業になんの抵抗もなく、夫や義父と一緒に畑仕事を楽しんでいます。
苗は「大塚なえや」の屋号で主に一般の方向けに苗を生産販売。春には、自宅ハウスで苗の直売会「青空市」開いています。秋冬には、ネギやブロッコリー、キャベツなどの露地野菜の栽培をしています。落ち葉に水や有機物を加え、腐葉土に変わる過程で発生する発酵熱を利用して野菜苗を育てたり、腐葉土を苗のポットの土に再利用したりと、自然にやさしい循環型農業を行っています。
私のチャレンジ
大好きな「mont-bell(モンベル)」の栃木広報大使に
私も夫もスポーツや山登りが趣味。だから、さまざまなアウトドア用品を手掛ける「モンベル」の商品も大好き! 同社は農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」に協賛しており、一次産業に携わる人たちの声をもとに、耐久性や快適性、機能性を備えた「フィールドウェア」の開発・販売を行っています。
ファン歴10年を超える私は栃木の「モンベル広報大使」として、ウェアの良さや情報を発信。過去には青森の農協さんに呼ばれてお話したことも。
夫が引き立ててくれるから、作物を「作る」だけでなく「好きなもの」を宣伝する楽しさも満喫できていると感謝しています。
農業ってこんなところが面白い
休みの調整もお客様の声も取り入れられる自由
野菜作りは三人四脚。家族で仕事の調整し、子どもに合わせて休むことができます。
マルシェにも積極的に参加。「袋にいれて販売してほしい」「袋なしが良い」など、生の声を聞いて両方意見を取り入れたり、「規格外でも大きい野菜がほしい」との要望があれば、大きく育つ品種を選んで栽培したりしています。
スーパーの店頭で野菜を並べていると「待ってたよ」と声をかけてくださる方もいて、「次もがんばろう!」というやる気と自信がわいてきます。
やればやるだけ手ごたえや反応がかえってくるところが、農業のおもしろさだと思います。
将来の夢・目標
農業体験をとおして農業の面白さを伝えたい
私は今後多くの人が「農業体験」をすることのお手伝いをしたいと思っています。私の息子は現在中学生です。息子が成長し、自立していくと家庭の中も少し寂しくなります。今までは家庭を第一に考えてきましたが、これからは外に目を向けて農業を通して沢山の人と触れ合いたいと考えています。 普段口にしている野菜が畑でどのような姿で育っているのかを知らない方も、苗を植えて収穫をするまでの一連の流れを体験すれば農業をもっと身近に感じるようになります。そんな農業の持つ面白さを伝えられたらと思っています。
忙しい日々の中で家族、特に息子と一緒にいられる時間は何よりも大切なものです。好きな農業に精を出して、子どものやりたいことを応援していきたい。そして、自分たちで育てた野菜を食べて、健康で長生きをすることが私の目標です。 そんな目標のために、日々の悩みや嬉しかったことを話したり、情報交換をしたりする仲間がいます。「とちぎ農業女子」や「しもつけ女子会」の気の置けないメンバーがいてくれるおかげで農業を続けることができています。夫とは時にケンカをすることもありますが、アイデアを出し合って時代とともに変わる農業・時代が変わっても変わらない農業を続けていきます。