米麦

小山市

大木 伸子さん

米・麦農家

スマート農業の導入で
地域農業に貢献

機械いじりが好き、という強みを生かす

ご主人。得意な機械修理が大きな強みとなった

現在は米と麦、合わせて 35ha 作付けしています。でも、自分が農業に携わるなんて、17 年前にはまったく想像もしていませんでした。きっかけは夫が、コンバインやトラクターなどの修理を得意としていたことです。廃棄するような農機具を整備していたら、それを使ってうちの畑を耕して欲しい、田植えをやってくれないか、稲刈りをお願いしたい、という話がきて、周りの田んぼや畑の作業を請け負うようになりました。そのうちに育て方を教えるから全部任せたい、という依頼が増えて、現在 50 ~ 60 軒に。この農家さんとの交渉や契約手続きなどが、私の担当になっています。

スタートは夫婦 2 人でしたが、3 年ほど前に娘が就農し、家族 3 人で切り盛りしています。私は毎朝 2 時間ほどかけて圃場を見回り、水回りや雑草の有無などをチェック。夫と娘に作業指示を出したり、会計や書類を作成したりと、おもに経営管理を行っています。現場には夫と娘が出て、さらに夫は機械の操作やメンテナンス、メーカーの実演会などにも積極的に参加しています。

最新のロボット技術や ICT を活用して作業負担を減らす

ロボット田植え機によって作業の効率化を実現

〈ロボット田植機〉
今年からロボット田植機を導入しました。不整形な田んぼでも外周を1周すると自動で軌跡を考えて、きれいに植えていく姿は、まさに熟練の技。農業機械は操縦にコツがいるため、これまでは夫に任せていました。重労働で体力の消耗が激しく、扱い方を間違えると大きな事故に繋がるので、神経も使います。それがロボットなら苗をセットして娘が操作すれば、AI が最適解を選んで田んぼを回ってくれます。その間に夫は代搔きなどほかの作業を行います。ロボット田植え機を導入したことで、効率的かつ正確に田植え作業ができるようになりました。

〈営農支援システム〉
また、営農支援システムも取り入れています。1 年間の作業日誌を入力してデータを蓄積していくと、作業内容や作物の生育状況が数値化され、分析できるシステムです。圃場ごとの品質や収量もデータ化できるので、作業の効率化や可視化が可能になりました。現在データを入力している段階で、これを活用し、どのタイミングで何をすれば、多収・高品質生産できるか、どこに問題があるのかを研究中です。また、夫と娘がどこの圃場でどんな作業をしているか、スマートフォンなどで共有できるのも便利な機能です。

〈農業用ドローン〉
ドローンを導入したのは 5 年ほど前。おもに娘が操作しています。これまで防除作業は産業用無人ヘリコプターか動力噴霧器しかなく、これが大変な作業でした。手動で散布していた際には1 ha の農地で 1 時間かけていましたが、ドローンの場合は 5 ~ 10 分で完了。さらに、必要な箇所に過不足なく農薬を散布できるようになりました。作業の自動化を図ることによって、現場での過酷な作業が減り、農作業の効率化につながっています。

農業用ドローンが自在に扱えることは他の農家からも頼りにされている

家族 3 人で地域のための一歩先に行く農業を

自在にドローンを飛ばしていたら、他の農家さんから頼まれることも多くなりました。来年には追肥作業もできるようになるので、さらに活用の幅が広がりそうです。 涼しい木陰や車のなか、あるいは事務所内でモニターを見ながら操作するだけで、ロボットが動く。IT化が進みロボットの力を借りれば、女性でも楽に農作業ができるようになります。

少子高齢化により農業人口が減少している中で、地域農業を維持発展させていくためには、重労働を軽減して農作業を効率化させる「スマート農業」もひとつの姿になり得るのではないかと思っています。

共に農業経営に関わる娘さんもトラクターを使いこなす

地域のための一歩先に行く農業を、家族と連携して実現していきたい

TOP
TOP