野菜

大田原市

岩城 里佳さん

野菜農家

地域環境と子どもの健康を守る農家になりたい

エンジニアと看護師のキャリアをベースに

実家は大田原市で20代以上続く農家です。幼いころから農業にあこがれていました。でも兄弟で私だけが女なので農業を継げないと思っていました。走ることに夢中になり、実業団の長距離選手になりましたが、怪我をきっかけに退部し、看護師の資格をとりました。その後エンジニアの夫と結婚し、神奈川県に住んでいました。それが弟の急死により実家の農家を継ぐため、家族で実家に戻りました。

元々看護師として活躍していたという岩城さん

大田原で20代以上続く農家にUターン

 

無農薬・無化学肥料の自然栽培にチャレンジ

私は看護師だったこともあり、生活習慣病、癌、子供の発達障害やアレルギーが増えていることに疑問を持っていました。その原因は食にあるのではないかと感じていたので、実家に戻ってすぐに小さい畑で無農薬野菜を作るようになりました。

主力の米・麦・大豆を栽培しながら、自分の時間に畑を少しずつ広げていき、無農薬で育てた野菜を地元の直売所、地元のはちまるビオマルシェに出店し販売するようになりました。そのマルシェの仲間との集まりでいろいろなことを話す機会があり、無農薬、無化学肥料、有機肥料不使用の自然栽培が、自然環境を汚すことなく体にもいいものを作れると思い、2,3年前から自然栽培に切り替えました。今では米も自然栽培で作っています。

今から2年前に栃木県農業振興公社の青年海外派遣研修に参加し、ドイツとオランダの農業を実際に見てきました。そこで、食の安全と生態系を守りながら持続可能な農業の取り組みを行っていることを目の当たりにし、農業に携わるのに大切なことは、環境を重視して未来にも続けていける持続可能な農業をすることなんだと感じ、自然栽培への意欲も増しました。

無農薬、無化学肥料の自然栽培にもこだわっている

 

ニンジンジュースの製造・販売を軌道にのせる

5年前に自然栽培のニンジンを使ったジュースを作り、マルシェなどで販売しています。手探りで始めて最初は普通のニンジンジュース100本、紫ニンジンジュース100本の合計200本でした。味の改良を重ね、ラベルも工夫して現在は当初の4倍の売り上げになっています。今後は、これをもっと増やしたい。また、自然栽培の米や野菜を作る圃場を、増やしていきたいと思っています。

製法や見た目にもこだわったニンジンジュース

 

自分たちの強みを生かし、様々な人たちとつながりを

我が家の空き家になっていた古民家をリフォームして、栃木のいなか暮らしを体験できる民泊施設を始めたら、他県の50代の男性が何度も来るうちにここが気に入って、今は従業員として働いています。こういう意外な出会いがあるのも面白い。

夫はエンジニアの経験を生かして、スマート農業機器を利用した省力化に取り組み、日本版GPSみちびきの電波を使い、高精度に肥料を散布するシステムを作るなど、地域のリーダーとして活躍しています。食味の優れた米を作るために食品リサイクル肥料を使用するなど、夫婦で自分たちの持ち味を生かしながら、想いを叶えていけるのが、農業の魅力と感じています。「楽しくもうかる 持続可能な農業」が、家族の合言葉です。

地域活動としては「岩城農場陸上部」を創設。弟の仲間が今でも集まり、駅伝やマラソンにみんなで挑戦しています。チームでの掛け声は、「常識を覆せ」です。常識にとらわれていたものから脱却し、大切な事に真摯に向き合うというスタイルです。私も走っています。そして地元の陸上選手を応援したいと思い、大田原市の大会等のお手伝いもしています。

2026年3月に大田原市はオーガニックビレッジ宣言予定。学校給食を有機給食にすることになり、私のお米も提供しました。有機給食に提供できるお米をつくりたいと思っていたのでとってもうれしいです。これからは有機野菜の提供もできるようにしたいです。

地元でのつながりも楽しみながら農業を行っている

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